サッシ・ドア製造業における生産性向上等の業界計画について

2024年3月29日
一般社団法人日本サッシ協会

政府のGX基本方針（令和５年２月閣議決定）に基づく分野別投資戦略（くらし）により、中長期的なサッシ・ドア製品の市場規模拡大が見込まれる中で、これらの要請に応え、健全な発展を図っていくためには、「生産性向上」「働きやすい環境づくり」に取り組むことが国内人材の確保及び外国人材の受入れ・活用のために重要であるとの認識の下、このたび、一般社団法人日本サッシ協会では、今後５年間の生産性向上等の業界計画を策定しました。

【生産性向上について】

●目標：（経営力向上計画の認定要件を上回る）5年間で5％の生産性向上を目指すとともに、これを通じた省人化に積極的に取り組みます。

●各社の取組例：
①新技術の導入と構築
・ロボティクス技術の導入による加工・積載・梱包・搬送等、各種生産工程の自動化
・DX、IoT活用による生産稼働率の最適化、作業指示のデジタル化
・QRコード、ICタグ、AI画像認識を活用した検査・在庫管理等の効率化
②サプライチェーン全体を意識した取組
・適切な生産・物流を考慮した納期確保による生産の平準化
・受注生産体制推進による在庫・廃棄ロスの削減
・製品・部品のプラットフォーム化による加工及び管理作業の削減
③労働環境の整備
・複数品種対応の生産ラインの構築
・業務ローテーションの実施と多能工人材の育成

・定型業務の自動化に対応する業務効率化ツールの導入

●当協会の取組み：
・政府による補助金の活用など生産性向上に関する情報提供
・生産性向上に関する講習会の開催
・取引条件の改善や価格転嫁しやすい環境の整備

・過剰に増加した品種数やサイズ数の適正化

【働きやすい環境づくり】

●目標：（物価上昇を上回る）毎年5％程度の賃上げを目指すとともに、働きやすい環境づくりを推進し、国内雇用確保に積極的に取り組みます。

●各社の取組例：
①女性や高齢者等の雇用機会創出の取組
・重筋・立位作業時における身体的負担を低減する設備導入と環境の整備
・女性にも配慮した職場環境整備と育成プランの充実
・雇用上限年齢の引上げまたは廃止によるベテラン技能者の継続雇用
・男女間の事実上の格差を解消するための取組み（ポジティブ・アクション）の普及
②人事制度の整備
・物価上昇分を上回る賃金の引上げ
・ボランティア休暇、リフレッシュ休暇等、各種休暇の充実と有給休暇の取得推進
・ライフステージ上の理由により退職した社員を再雇用するキャリアリターン制度の導入
・育児休業の取得推進等、各種子育て支援制度の整備
・幅広い福利厚生メニューが利用可能なカフェテリアプラン導入等の福利厚生制度の充実
③採用強化に向けた取組
・社宅・寮の充実等、受入れ体制の整備
・インターシップの受入れ強化

・高校・高等専門学校・専門学校等の接点強化

●当協会としての取組
・政府による女性・高齢者等の確保に関する施策や支援策に関する情報提供
・人材確保・人材育成を効果的に行うためのセミナーの開催

・他業界における雇用環境整備の好事例に関する情報提供

なお、本計画は毎年定期的に進捗状況のフォローアップを行い、各取組の効果を検証するとともに、必要に応じて見直すことにします。

サッシ・ドア製造業における生産性向上等の業界計画について