11.網戸からの虫の侵入

引違いサッシの網戸を閉めきった状態でも虫が侵入することがあります。

<引違いサッシ用網戸の構造>

引違いサッシ用網戸は、軽快に開閉するため、障子(ガラス戸)やサッシ枠レールとの間にある程度のすきまを設けた構造になっています。このすきまは、開閉に支障がない程度にモヘアやパッキンなどの気密部品を取り付けてふさぐようにしていますが、虫の種類や大きさによっては虫の侵入を完全に防ぐことはできません。

<カメムシ・テントウムシなどの習性>

10月、11月のの寒くなる時期や、山間部などの朝晩の寒暖差が大きい場所では、虫が寒さから逃れるために家屋に集まる傾向があります。なかでもカメムシ・テントウムシなどの甲虫は、少しでも暖かい方に向かってわずかなすきまからでも押し入ろうとする習性が強いため、網戸と障子の間に集まって固まることがあります。場合によっては、障子に設けたヒレ状の柔らかい材質のパッキンなどを押しのけて室内に侵入することもありますので、網戸があったとしても、このような習性を持つ虫の侵入を完全に防ぐことはできません。

<虫を侵入させない引違いサッシ用網戸の使い方>

引違いサッシ用網戸を使う時は、障子との配置にも注意してください。網戸と障子の開け方によっては、虫が入る状態となっていることがあります。
一般的にはイラスト①のように全開状態で使用するか、半開きでもイラスト②のようにすきまがなければ、虫が入りにくくなります。イラスト③では、障子と網戸のすきまから虫が入りやすくなります。

                               
                             

<網戸の建付け調整>

網戸が傾き、網戸とサッシ枠や障子との間にすき間が生じていると、虫が侵入しやすくなります。戸車調整で改善される場合もあります。調整方法については、サッシメーカーが発行してる取扱説明書やホームページ等をご参照ください。