テラスやカーポートなどの樹脂屋根材に太陽光が当たると、ピチッ ピチッ、パキッ パキッ、パチパチなど音の鳴る現象が発生することがあります。
<樹脂屋根材の構造と音鳴り現象>
太陽光が当たるとアルミ形材と樹脂屋根材の温度が上昇します。温度が上昇するとアルミ形材や樹脂屋根材は膨張します。アルミと樹脂は膨張率に違いがあり、樹脂の膨張率はアルミの約3倍になります。
屋根材をネジなどで固定した場合、屋根材の膨張による伸びる力は、ねじ部に集中し、屋根材が割れを起こしてしまいます。
そこで、屋根材の割れを防止するため、屋根材の固定方法は下図のようにたる木、たる木カバー(アルミ形材)とビード(タイト材)にはさまれた押え方式になっているものがあります。膨張率の差を接触面がすべることで、割れは防ぎますが、ビードと屋根材がすべるときに音が発生することがあります。また、温度が下降し収縮した場合も同様に音が発生することがあります。
このように膨張、収縮により音が発生しますが、自然現象であり性能上問題ありません。音は表面温度が急激に変化する場合に発生し、温度変化が治まると膨張、収縮が止まり、音は発生しません。
また、風などの影響で、たる木やたる木カバーなどのアルミ形材自体が変形し、音が発生する場合もあります。これもアルミ形材が変形することで、屋根材の割れを防ぐために起こる現象ですが、アルミ形材の変形など気になる点があれば、メーカーが発行してる取扱説明書やホームページ等を参照の上、建築会社様、工務店様、販売店様にご相談ください。